Tracing the miracle of prayer through Venetian glass

所蔵作品展:クリスマス企画─ヴェネチアン・グラスで辿る祈りのキセキ─

所蔵作品展ヴェネチアン・グラスの四季 冬季クリスマス企画

12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶や
ヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

会期:2022年11月3日から12月25日まで

Tracing the miracle of prayer through Venetian glass

所蔵作品展:クリスマス企画─ヴェネチアン・グラスで辿る祈りのキセキ─

所蔵作品展ヴェネチアン・グラスの四季 冬季クリスマス企画

12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶や
ヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

会期:2022年11月3日から12月25日まで

Tracing the miracle of prayer through Venetian glass

所蔵作品展:クリスマス企画─ヴェネチアン・グラスで辿る祈りのキセキ─

所蔵作品展ヴェネチアン・グラスの四季 冬季クリスマス企画

12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶や
ヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

会期:2022年11月3日から12月25日まで

Tracing the miracle of prayer through Venetian glass

所蔵作品展:クリスマス企画─ヴェネチアン・グラスで辿る祈りのキセキ─

所蔵作品展ヴェネチアン・グラスの四季 冬季クリスマス企画

12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶や
ヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

会期:2022年11月3日から12月25日まで

はじめに

国民の約80%がカトリックを信仰するイタリアでは、様々な聖人たちの祝日が並ぶ教会暦の下で一年を過ごします。その中で、最も大切な祝祭がイエス・キリストの降誕を祝うクリスマスです。
クリスマス・イブの夜、「神の家」である教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。ミサはクリスマス当日にも行われ、敬虔な信徒はそこにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具には、一度は禁止されながらもガラスが多用されました。ヴェネチア共和国では、ガラス産業が最盛期を迎えた16世紀以降、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐杯など様々な聖具が制作され、人々の祈りを届ける手助けをしてきました。
イエス・キリストという呼び名は、「イエスこそキリスト(救い主)である」という信仰を端的に表現しています。ギリシア語である「キリスト」は、「油を注がれた者」を意味する「メシア」というヘブライ語を原語としています。古代イスラエルにおいて、王が即位の際にオリーブ油を王の頭に注ぐ習慣があった事から、「メシア」は王に与えられる称号でした。また、油に香りを移した香油は、旧約聖書の恋愛を歌った雅歌や、イエスに香油を注ぐ女性の話など、聖書に度々登場します。やがて、キリスト教において油は、神の恩寵の象徴となりました。
イエスが生きていた紀元前後、古代ローマ帝国領域では、貴重な香料を納める香油瓶をガラスで数多く制作していました。なお、イエスの生誕を祝うため、東方の三博士が携えてきた贈り物3つの内2つも乳香と没薬という香料だったと伝えられています。この生誕場面を再現した模型を「プレゼピオ」と呼び、イタリアではクリスマスの前日から、東方の三博士がやって来たとされる1月6日の公現節の翌日まで飾る習慣があります。マリアやヨセフに三博士、羊飼いや動物の人形の中央にゆり籠を置き、イブの深夜には、赤子のイエスの人形を寝かせて明かりを灯します。
本展覧会では、12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶やヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

国民の約80%がカトリックを信仰するイタリアでは、様々な聖人たちの祝日が並ぶ教会暦の下で一年を過ごします。その中で、最も大切な祝祭がイエス・キリストの降誕を祝うクリスマスです。
クリスマス・イブの夜、「神の家」である教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。ミサはクリスマス当日にも行われ、敬虔な信徒はそこにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具には、一度は禁止されながらもガラスが多用されました。ヴェネチア共和国では、ガラス産業が最盛期を迎えた16世紀以降、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐杯など様々な聖具が制作され、人々の祈りを届ける手助けをしてきました。
イエス・キリストという呼び名は、「イエスこそキリスト(救い主)である」という信仰を端的に表現しています。ギリシア語である「キリスト」は、「油を注がれた者」を意味する「メシア」というヘブライ語を原語としています。古代イスラエルにおいて、王が即位の際にオリーブ油を王の頭に注ぐ習慣があった事から、「メシア」は王に与えられる称号でした。また、油に香りを移した香油は、旧約聖書の恋愛を歌った雅歌や、イエスに香油を注ぐ女性の話など、聖書に度々登場します。やがて、キリスト教において油は、神の恩寵の象徴となりました。
イエスが生きていた紀元前後、古代ローマ帝国領域では、貴重な香料を納める香油瓶をガラスで数多く制作していました。なお、イエスの生誕を祝うため、東方の三博士が携えてきた贈り物3つの内2つも乳香と没薬という香料だったと伝えられています。この生誕場面を再現した模型を「プレゼピオ」と呼び、イタリアではクリスマスの前日から、東方の三博士がやって来たとされる1月6日の公現節の翌日まで飾る習慣があります。マリアやヨセフに三博士、羊飼いや動物の人形の中央にゆり籠を置き、イブの深夜には、赤子のイエスの人形を寝かせて明かりを灯します。
本展覧会では、12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶やヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

はじめに

国民の約80%がカトリックを信仰するイタリアでは、様々な聖人たちの祝日が並ぶ教会暦の下で一年を過ごします。その中で、最も大切な祝祭がイエス・キリストの降誕を祝うクリスマスです。
クリスマス・イブの夜、「神の家」である教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。ミサはクリスマス当日にも行われ、敬虔な信徒はそこにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具には、一度は禁止されながらもガラスが多用されました。ヴェネチア共和国では、ガラス産業が最盛期を迎えた16世紀以降、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐杯など様々な聖具が制作され、人々の祈りを届ける手助けをしてきました。
イエス・キリストという呼び名は、「イエスこそキリスト(救い主)である」という信仰を端的に表現しています。ギリシア語である「キリスト」は、「油を注がれた者」を意味する「メシア」というヘブライ語を原語としています。古代イスラエルにおいて、王が即位の際にオリーブ油を王の頭に注ぐ習慣があった事から、「メシア」は王に与えられる称号でした。また、油に香りを移した香油は、旧約聖書の恋愛を歌った雅歌や、イエスに香油を注ぐ女性の話など、聖書に度々登場します。やがて、キリスト教において油は、神の恩寵の象徴となりました。
イエスが生きていた紀元前後、古代ローマ帝国領域では、貴重な香料を納める香油瓶をガラスで数多く制作していました。なお、イエスの生誕を祝うため、東方の三博士が携えてきた贈り物3つの内2つも乳香と没薬という香料だったと伝えられています。この生誕場面を再現した模型を「プレゼピオ」と呼び、イタリアではクリスマスの前日から、東方の三博士がやって来たとされる1月6日の公現節の翌日まで飾る習慣があります。マリアやヨセフに三博士、羊飼いや動物の人形の中央にゆり籠を置き、イブの深夜には、赤子のイエスの人形を寝かせて明かりを灯します。
本展覧会では、12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶やヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

国民の約80%がカトリックを信仰するイタリアでは、様々な聖人たちの祝日が並ぶ教会暦の下で一年を過ごします。その中で、最も大切な祝祭がイエス・キリストの降誕を祝うクリスマスです。
クリスマス・イブの夜、「神の家」である教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。ミサはクリスマス当日にも行われ、敬虔な信徒はそこにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具には、一度は禁止されながらもガラスが多用されました。ヴェネチア共和国では、ガラス産業が最盛期を迎えた16世紀以降、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐杯など様々な聖具が制作され、人々の祈りを届ける手助けをしてきました。
イエス・キリストという呼び名は、「イエスこそキリスト(救い主)である」という信仰を端的に表現しています。ギリシア語である「キリスト」は、「油を注がれた者」を意味する「メシア」というヘブライ語を原語としています。古代イスラエルにおいて、王が即位の際にオリーブ油を王の頭に注ぐ習慣があった事から、「メシア」は王に与えられる称号でした。また、油に香りを移した香油は、旧約聖書の恋愛を歌った雅歌や、イエスに香油を注ぐ女性の話など、聖書に度々登場します。やがて、キリスト教において油は、神の恩寵の象徴となりました。
イエスが生きていた紀元前後、古代ローマ帝国領域では、貴重な香料を納める香油瓶をガラスで数多く制作していました。なお、イエスの生誕を祝うため、東方の三博士が携えてきた贈り物3つの内2つも乳香と没薬という香料だったと伝えられています。この生誕場面を再現した模型を「プレゼピオ」と呼び、イタリアではクリスマスの前日から、東方の三博士がやって来たとされる1月6日の公現節の翌日まで飾る習慣があります。マリアやヨセフに三博士、羊飼いや動物の人形の中央にゆり籠を置き、イブの深夜には、赤子のイエスの人形を寝かせて明かりを灯します。
本展覧会では、12月25日の聖なるクリスマスまでの期間、紀元前後のローマン・グラスによる香油瓶やヴェネチアン・グラス製のプレゼピオ、聖具の数々を通して、人々の祈りのキセキを辿ります。

第1章 香りに込めた思い

キリスト教において、神の恩寵を象徴する油に香りを移した香油は、旧約、新約問わず、聖書に度々登場します。時には、雅歌に歌われるように愛情を助長する役割も担いました。キリスト教と香りの結び付きは強く、イエス生誕の際に東方の三博士が携えてきた贈り物も黄金、乳香、没薬と、3つの内2つが香料でした。乳香はイエスの神性、没薬はやがて訪れる受難の象徴です。
紀元前1世紀前後のローマでは、町の4分の1が香料店だと風刺されるほど香油が大流行していました。市民の間には香りを楽しむ習慣があったのです。
紀元前1世紀後半、古代ローマ帝国領内のシリアにおいて、吹きガラス技法が発明されると、ガラス制作に掛かる時間が大幅に短縮され、多様なガラス器を多くの人が日常で使用するようになりました。香料を納める香油瓶も例外ではなく、数多く制作されています。
第1章では、イエスが生きていた紀元前後の香油瓶を中心としたガラス器と、イエス生誕場面を再現したガラス製の「プレゼピオ」等、キリスト教と香りに纏わる作品をご紹介致します。

キリスト教において、神の恩寵を象徴する油に香りを移した香油は、旧約、新約問わず、聖書に度々登場します。時には、雅歌に歌われるように愛情を助長する役割も担いました。キリスト教と香りの結び付きは強く、イエス生誕の際に東方の三博士が携えてきた贈り物も黄金、乳香、没薬と、3つの内2つが香料でした。乳香はイエスの神性、没薬はやがて訪れる受難の象徴です。
紀元前1世紀前後のローマでは、町の4分の1が香料店だと風刺されるほど香油が大流行していました。市民の間には香りを楽しむ習慣があったのです。
紀元前1世紀後半、古代ローマ帝国領内のシリアにおいて、吹きガラス技法が発明されると、ガラス制作に掛かる時間が大幅に短縮され、多様なガラス器を多くの人が日常で使用するようになりました。香料を納める香油瓶も例外ではなく、数多く制作されています。
第1章では、イエスが生きていた紀元前後の香油瓶を中心としたガラス器と、イエス生誕場面を再現したガラス製の「プレゼピオ」等、キリスト教と香りに纏わる作品をご紹介致します。

人頭瓶

1世紀 東地中海沿岸域

長頸瓶

1世紀 東地中海沿岸域

プレゼピオ

20世紀 ヴェネチア

第1章 香りに込めた思い

キリスト教において、神の恩寵を象徴する油に香りを移した香油は、旧約、新約問わず、聖書に度々登場します。時には、雅歌に歌われるように愛情を助長する役割も担いました。キリスト教と香りの結び付きは強く、イエス生誕の際に東方の三博士が携えてきた贈り物も黄金、乳香、没薬と、3つの内2つが香料でした。乳香はイエスの神性、没薬はやがて訪れる受難の象徴です。
紀元前1世紀前後のローマでは、町の4分の1が香料店だと風刺されるほど香油が大流行していました。市民の間には香りを楽しむ習慣があったのです。
紀元前1世紀後半、古代ローマ帝国領内のシリアにおいて、吹きガラス技法が発明されると、ガラス制作に掛かる時間が大幅に短縮され、多様なガラス器を多くの人が日常で使用するようになりました。香料を納める香油瓶も例外ではなく、数多く制作されています。
第1章では、イエスが生きていた紀元前後の香油瓶を中心としたガラス器と、イエス生誕場面を再現したガラス製の「プレゼピオ」等、キリスト教と香りに纏わる作品をご紹介致します。

キリスト教において、神の恩寵を象徴する油に香りを移した香油は、旧約、新約問わず、聖書に度々登場します。時には、雅歌に歌われるように愛情を助長する役割も担いました。キリスト教と香りの結び付きは強く、イエス生誕の際に東方の三博士が携えてきた贈り物も黄金、乳香、没薬と、3つの内2つが香料でした。乳香はイエスの神性、没薬はやがて訪れる受難の象徴です。
紀元前1世紀前後のローマでは、町の4分の1が香料店だと風刺されるほど香油が大流行していました。市民の間には香りを楽しむ習慣があったのです。
紀元前1世紀後半、古代ローマ帝国領内のシリアにおいて、吹きガラス技法が発明されると、ガラス制作に掛かる時間が大幅に短縮され、多様なガラス器を多くの人が日常で使用するようになりました。香料を納める香油瓶も例外ではなく、数多く制作されています。
第1章では、イエスが生きていた紀元前後の香油瓶を中心としたガラス器と、イエス生誕場面を再現したガラス製の「プレゼピオ」等、キリスト教と香りに纏わる作品をご紹介致します。

人頭瓶

1世紀 東地中海沿岸域

長頸瓶

1世紀 東地中海沿岸域

プレゼピオ

20世紀 ヴェネチア

第2章 祈りを伝えるガラス聖具

クリスマス・イブの夜、教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。敬虔な信徒は、クリスマス当日に行われるミサにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具にもガラスが多用されました。
キリスト教に纏わるガラス工芸品の起源は、3世紀半ばから4世紀末まで遡る事が出来ます。しかし、ゲルマン民族の移動等によってヨーロッパ世界が混乱に陥るとガラスは奢侈品になり、日常的に使用するものではなくなります。9世紀には、ガラス製の聖杯も壊れやすいとの理由からミサでの使用が禁じられました。ガラスが人々の生活に戻ってくるのは13世紀頃からです。
古代ローマのガラス技術の伝統を継承したビザンティンやイスラム文化圏との交易は、ヴェネチアのガラス産業の発展に寄与し、高級ガラス工芸品の生産と輸出が国策として推進されました。15世紀後半からは、その名声をヨーロッパ中に広め、黄金時代を迎えます。
第2章では、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐坏等、黄金時代以降のヴェネチアン・グラスによる聖具をご紹介し、そこに込められた人々の祈りを辿ります。

クリスマス・イブの夜、教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。敬虔な信徒は、クリスマス当日に行われるミサにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具にもガラスが多用されました。
キリスト教に纏わるガラス工芸品の起源は、3世紀半ばから4世紀末まで遡る事が出来ます。しかし、ゲルマン民族の移動等によってヨーロッパ世界が混乱に陥るとガラスは奢侈品になり、日常的に使用するものではなくなります。9世紀には、ガラス製の聖杯も壊れやすいとの理由からミサでの使用が禁じられました。ガラスが人々の生活に戻ってくるのは13世紀頃からです。
古代ローマのガラス技術の伝統を継承したビザンティンやイスラム文化圏との交易は、ヴェネチアのガラス産業の発展に寄与し、高級ガラス工芸品の生産と輸出が国策として推進されました。15世紀後半からは、その名声をヨーロッパ中に広め、黄金時代を迎えます。
第2章では、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐坏等、黄金時代以降のヴェネチアン・グラスによる聖具をご紹介し、そこに込められた人々の祈りを辿ります。

アンポリーナ

16世紀末-17世紀初頭 ヴェネチア

聖骨容器形聖餐坏

18世紀 ヴェネチア

第2章 祈りを伝えるガラス聖具

クリスマス・イブの夜、教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。敬虔な信徒は、クリスマス当日に行われるミサにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具にもガラスが多用されました。
キリスト教に纏わるガラス工芸品の起源は、3世紀半ばから4世紀末まで遡る事が出来ます。しかし、ゲルマン民族の移動等によってヨーロッパ世界が混乱に陥るとガラスは奢侈品になり、日常的に使用するものではなくなります。9世紀には、ガラス製の聖杯も壊れやすいとの理由からミサでの使用が禁じられました。ガラスが人々の生活に戻ってくるのは13世紀頃からです。
古代ローマのガラス技術の伝統を継承したビザンティンやイスラム文化圏との交易は、ヴェネチアのガラス産業の発展に寄与し、高級ガラス工芸品の生産と輸出が国策として推進されました。15世紀後半からは、その名声をヨーロッパ中に広め、黄金時代を迎えます。
第2章では、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐坏等、黄金時代以降のヴェネチアン・グラスによる聖具をご紹介し、そこに込められた人々の祈りを辿ります。

クリスマス・イブの夜、教会ではミサが執り行われ、人々は祈りの中で過ごします。敬虔な信徒は、クリスマス当日に行われるミサにも足を運びます。この祈りの場で用いられる聖具にもガラスが多用されました。
キリスト教に纏わるガラス工芸品の起源は、3世紀半ばから4世紀末まで遡る事が出来ます。しかし、ゲルマン民族の移動等によってヨーロッパ世界が混乱に陥るとガラスは奢侈品になり、日常的に使用するものではなくなります。9世紀には、ガラス製の聖杯も壊れやすいとの理由からミサでの使用が禁じられました。ガラスが人々の生活に戻ってくるのは13世紀頃からです。
古代ローマのガラス技術の伝統を継承したビザンティンやイスラム文化圏との交易は、ヴェネチアのガラス産業の発展に寄与し、高級ガラス工芸品の生産と輸出が国策として推進されました。15世紀後半からは、その名声をヨーロッパ中に広め、黄金時代を迎えます。
第2章では、アンポリーナ(ブドウ酒瓶)や聖餐坏等、黄金時代以降のヴェネチアン・グラスによる聖具をご紹介し、そこに込められた人々の祈りを辿ります。

アンポリーナ

16世紀末-17世紀初頭 ヴェネチア

聖骨容器形聖餐坏

18世紀 ヴェネチア

クリスマス ギャラリートーク

学芸員が、ヴェネチアン・グラスや現代ガラス・アートの見どころをご紹介します。(参加費無料)

開催日:2022年12月24日(土)、12月25日(日)
時間:14:00~、15:00~(約20分、各回定員20名)

  • ヴェネチアン・グラス美術館入口に開始 5 分前にお集まりください。

クリスマス ギャラリートーク

学芸員が、ヴェネチアン・グラスや現代ガラス・アートの見どころをご紹介します。(参加費無料)

開催日:2022年12月24日(土)、12月25日(日)
時間:14:00~、15:00~(約20分、各回定員20名)

  • ヴェネチアン・グラス美術館入口に開始 5 分前にお集まりください。

本展覧会は、文化庁 ARTS for the future!2(コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業)の補助対象事業です。

※出品作品は変更となる可能性がございます。

本展覧会は、文化庁 ARTS for the future!2(コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業)の補助対象事業です。

※出品作品は変更となる可能性がございます。