19TH CENTURY VENETIANGLASS

19世紀のヴェネチアン・グラス ─しなやかな造形─

箱根ガラスの森美術館 2025年初夏 所蔵作品展

19世紀に苦境を乗り越え復活したヴェネチアン・グラスの作品をご紹介いたします。伝統的な技法やデザインを新解釈で取り入れた器や、古代ガラスの再現に挑戦した作品など、色彩豊かで活力あふれる近代作品をお楽しみください。

19TH CENTURY VENETIANGLASS

19世紀のヴェネチアン・グラス ─しなやかな造形─

箱根ガラスの森美術館 2025年初夏 所蔵作品展

19世紀に苦境を乗り越え復活したヴェネチアン・グラスの作品をご紹介いたします。伝統的な技法やデザインを新解釈で取り入れた器や、古代ガラスの再現に挑戦した作品など、色彩豊かで活力あふれる近代作品をお楽しみください。

19TH CENTURY VENETIANGLASS

19世紀のヴェネチアン・グラス ─しなやかな造形─

箱根ガラスの森美術館 2025年初夏 所蔵作品展

19世紀に苦境を乗り越え復活したヴェネチアン・グラスの作品をご紹介いたします。伝統的な技法やデザインを新解釈で取り入れた器や、古代ガラスの再現に挑戦した作品など、色彩豊かで活力あふれる近代作品をお楽しみください。

19TH CENTURY VENETIANGLASS

19世紀のヴェネチアン・グラス ─しなやかな造形─

箱根ガラスの森美術館 2025年初夏 所蔵作品展

19世紀に苦境を乗り越え復活したヴェネチアン・グラスの作品をご紹介いたします。伝統的な技法やデザインを新解釈で取り入れた器や、古代ガラスの再現に挑戦した作品など、色彩豊かで活力あふれる近代作品をお楽しみください。

会期:2025年4月19日(土)から7月13日(日)

中世から変わらぬ街並みを保つヴェネチアは、かつて提督(ドージェ)を中心とした都市国家を築いていました。1000年にも及ぶその歴史は地中海貿易によって支えられ、東西文化の交流拠点として、多くの物、人が集まり、華やかに栄えていました。
その歴史に終止符を打ったのが、ナポレオンによるイタリア遠征(1796-1797)でした。共和国は滅亡し、主要な産業であったヴェネチアン・グラスは約半世紀の間、経済的にも、技術的にも停滞期を過ごしていました。
この状況を憂いたヴィンチェンツォ・ザネッティ神父と実業家のアントニオ・サルヴィアーティは、ムラーノ島にかつての活気を取り戻すべく、若い職人たちが学び、技術を習得できる場を整え広く開放しました。
古代ローマの遺跡から発掘されたガラス器の研究や、15世紀から17世紀にかけてのヴェネチアン・グラスの銘品の数々を目の当たりにした若い職人たちは、大いに刺激を受け、新たな作品を誕生させました。
今回の展示では、ヴェネチアン・グラスが苦境を乗り越え復活してきた19世紀の作品をご覧いただきます。古くからある技法やデザインを新たな解釈で作品に採り入れた器や、古代ガラスの再現を試みた作品など、彩り豊かで活気に満ちた近代のヴェネチアン・グラスをお楽しみください。

会期:2025年4月19日(土)から7月13日(日)

中世から変わらぬ街並みを保つヴェネチアは、かつて提督(ドージェ)を中心とした都市国家を築いていました。1000年にも及ぶその歴史は地中海貿易によって支えられ、東西文化の交流拠点として、多くの物、人が集まり、華やかに栄えていました。
その歴史に終止符を打ったのが、ナポレオンによるイタリア遠征(1796-1797)でした。共和国は滅亡し、主要な産業であったヴェネチアン・グラスは約半世紀の間、経済的にも、技術的にも停滞期を過ごしていました。
この状況を憂いたヴィンチェンツォ・ザネッティ神父と実業家のアントニオ・サルヴィアーティは、ムラーノ島にかつての活気を取り戻すべく、若い職人たちが学び、技術を習得できる場を整え広く開放しました。
古代ローマの遺跡から発掘されたガラス器の研究や、15世紀から17世紀にかけてのヴェネチアン・グラスの銘品の数々を目の当たりにした若い職人たちは、大いに刺激を受け、新たな作品を誕生させました。
今回の展示では、ヴェネチアン・グラスが苦境を乗り越え復活してきた19世紀の作品をご覧いただきます。古くからある技法やデザインを新たな解釈で作品に採り入れた器や、古代ガラスの再現を試みた作品など、彩り豊かで活気に満ちた近代のヴェネチアン・グラスをお楽しみください。

第1章「19世紀のヨーロッパと、ヴェネチアのガラス産業」

フランス革命(1789)の後、ナポレオン(1769-1821)は、自由と平等を掲げ、ヨーロッパ中の都市を巻き込みフランスの勢力を拡大していきました。ヴェネチア共和国へ無条件降伏を求めると、1797年フランスとオーストリアの講和条約によって共和国は滅亡、オーストリアの支配下に置かれました。
共和国の主な産業であったヴェネチアン・グラスも、国による保護や指導を失い、職人たちの技術力低下や、イギリス、チェコなどの新興のガラス産地の台頭などあらゆる要因が重なり身動きの取れない状態に陥ってしまいました。
状況が好転するのは、1830年代。その頃より古いヴェネチア様式のガラスが人々に注目され始め、古美術商や、弁護士、司祭など地元の名士たちは、昔の技術を復興させるため若い職人の技術向上を後押ししました。彼らはレース・グラス、マーブル・グラス、アヴェンチュリン・グラスなどの技法を復活させると、さらに時代の好みに合わせた色、形を追求するようになりました。
なかでも、ビーズ生産に携わっていたヴェンチェンツォ・モレッティは、古代ローマの遺跡から発掘されたモザイク・グラスの研究を重ね、非常に手の込んだローマ時代のモザイク・グラスと同様の技法でモザイク・グラスの皿を作り出すことに成功しました。

ミルフィオリ・グラス皿

1880年 ヴェネチア
ヴィンチェンツォ・モレッティ作

レース・グラス白鳥形脚コンポート

19世紀 ヴェネチア

エナメル彩水差

19世紀 ヴェネチア

第1章「19世紀のヨーロッパと、ヴェネチアのガラス産業」

フランス革命(1789)の後、ナポレオン(1769-1821)は、自由と平等を掲げ、ヨーロッパ中の都市を巻き込みフランスの勢力を拡大していきました。ヴェネチア共和国へ無条件降伏を求めると、1797年フランスとオーストリアの講和条約によって共和国は滅亡、オーストリアの支配下に置かれました。
共和国の主な産業であったヴェネチアン・グラスも、国による保護や指導を失い、職人たちの技術力低下や、イギリス、チェコなどの新興のガラス産地の台頭などあらゆる要因が重なり身動きの取れない状態に陥ってしまいました。
状況が好転するのは、1830年代。その頃より古いヴェネチア様式のガラスが人々に注目され始め、古美術商や、弁護士、司祭など地元の名士たちは、昔の技術を復興させるため若い職人の技術向上を後押ししました。彼らはレース・グラス、マーブル・グラス、アヴェンチュリン・グラスなどの技法を復活させると、さらに時代の好みに合わせた色、形を追求するようになりました。
なかでも、ビーズ生産に携わっていたヴェンチェンツォ・モレッティは、古代ローマの遺跡から発掘されたモザイク・グラスの研究を重ね、非常に手の込んだローマ時代のモザイク・グラスと同様の技法でモザイク・グラスの皿を作り出すことに成功しました。

ミルフィオリ・グラス皿

1880年 ヴェネチア
ヴィンチェンツォ・モレッティ作

レース・グラス白鳥形脚コンポート

19世紀 ヴェネチア

エナメル彩水差

19世紀 ヴェネチア

第2章「万博の世紀と呼ばれた19世紀、展覧会への出品」

風にそよぐグラス

1895年 ヴェネチア
ジュゼッペ・バロヴィエール作

ムラーノ島の市長コッレオーニと、修道院長のザネッティは、1861年島の歴史に関する文書館を設立。まもなく博物館(現在のムラーノガラス美術館)が加わると、ガラス工房や、コレクターらからガラスの銘品が多数寄贈されました。博物館は学びの場となり、職人たちは、最盛期のガラス器の再現を試みるようになりました。また、初代館長となったザネッティはガラス産業の奨励策として、1864年島の全ガラス工房が参加する展覧会を開催しました。
世界初の万国博覧会が1851年イギリス、ロンドンにて開催されると、それを皮切りに欧米諸国で万博ブームが起こります。世界各国の文化、産業、科学技術などが広く人々に紹介されるなか、ヴェネチアン・グラスもまた万博へ出品し、高い評価を得ました。特に、ヴェネチアがイタリアへ編入された翌年の1867年第2回パリ万博では、サルヴィアーティ工房が古いヴェネチアン・グラスの技法を使った作品約600点を出品し、金メダルを受賞しました。
こうした博物館の設立や万国博覧会の開催は、ヴェネチアのガラス工房の古い閉鎖的な体質を打開し、ガラス職人たちの制作への意欲をかきたてる良い刺激となりました。ムラーノ島はかつての活気を取り戻し、サルヴィアーティ工房をはじめとするいくつかの工房は、19世紀後半から、20世紀初めにかけてのヴェネチアン・グラス再興を牽引していきました。    

グッゲンハイム坏

1875年 ヴェネチア
サルヴィアーティ工房 ジュゼッペ・バロヴィエール作

バラ装飾脚ワイングラス

19世紀 ヴェネチア
サルヴィアーティ工房

第2章「万博の世紀と呼ばれた19世紀、展覧会への出品」

風にそよぐグラス

1895年 ヴェネチア
ジュゼッペ・バロヴィエール作

ムラーノ島の市長コッレオーニと、修道院長のザネッティは、1861年島の歴史に関する文書館を設立。まもなく博物館(現在のムラーノガラス美術館)が加わると、ガラス工房や、コレクターらからガラスの銘品が多数寄贈されました。博物館は学びの場となり、職人たちは、最盛期のガラス器の再現を試みるようになりました。また、初代館長となったザネッティはガラス産業の奨励策として、1864年島の全ガラス工房が参加する展覧会を開催しました。
世界初の万国博覧会が1851年イギリス、ロンドンにて開催されると、それを皮切りに欧米諸国で万博ブームが起こります。世界各国の文化、産業、科学技術などが広く人々に紹介されるなか、ヴェネチアン・グラスもまた万博へ出品し、高い評価を得ました。特に、ヴェネチアがイタリアへ編入された翌年の1867年第2回パリ万博では、サルヴィアーティ工房が古いヴェネチアン・グラスの技法を使った作品約600点を出品し、金メダルを受賞しました。
こうした博物館の設立や万国博覧会の開催は、ヴェネチアのガラス工房の古い閉鎖的な体質を打開し、ガラス職人たちの制作への意欲をかきたてる良い刺激となりました。ムラーノ島はかつての活気を取り戻し、サルヴィアーティ工房をはじめとするいくつかの工房は、19世紀後半から、20世紀初めにかけてのヴェネチアン・グラス再興を牽引していきました。    

グッゲンハイム坏

1875年 ヴェネチア
サルヴィアーティ工房 ジュゼッペ・バロヴィエール作

バラ装飾脚ワイングラス

19世紀 ヴェネチア
サルヴィアーティ工房

第3章「独自のデザインへと昇華させた、ヴェネチアの工房、作家たち」

小さなモザイク工房としてスタートしたサルヴィアーティ工房は、イギリス人共同経営者を得ると、事業を拡大しヴェネチアン・グラス全盛期に作られた銘品の復元や、先人たちの技術の研究にも力を注ぎました。レース・グラス、アヴェンチュリン・グラスの復活、熔けたガラスを自在に操り作る花や動物の装飾の開発、古代の透かし彫り技法を新たな解釈で表現したディアトレッタ坏の制作など精力的に活動し、新たなヴェネチアン・グラスの姿を世界にアピールしました。
「風にそよぐグラス」を制作したジュゼッペ・バロヴィエールは、サルヴィアーティ工房に勤めた後、兄弟らと工房を立ち上げ、ガラス職人はもとよりデザイナー、経営者としてその才を余すことなく発揮しました。
同じく19世紀末ムラーノ島で活躍したガラス職人の一人、フランチェスコ・トーゾ・ボレッラは、エナメル彩や金箔で古代ローマ風の模様を描いた、古典主義的作品を制作し、描画の緻密さが高く評価されました。
19世紀のヴェネチアン・グラスは、伝統と革新に満ちあふれ、ムラーノ島のガラス職人たちは水を得た魚のごとく、しなやかで自由な発想の作品を次々と生み出しました。その洗練された高い芸術性は新たなヴェネチアの伝統となり、20世紀から21世紀へと脈々と受け継がれています。

ディアトレッタ坏

1880年頃 ヴェネチア
サルヴィアーティ工房

紫色金彩壷

1860年 ヴェネチア
フランチェスコ・トーゾ・ボレッラ作

第3章「独自のデザインへと昇華させた、ヴェネチアの工房、作家たち」

小さなモザイク工房としてスタートしたサルヴィアーティ工房は、イギリス人共同経営者を得ると、事業を拡大しヴェネチアン・グラス全盛期に作られた銘品の復元や、先人たちの技術の研究にも力を注ぎました。レース・グラス、アヴェンチュリン・グラスの復活、熔けたガラスを自在に操り作る花や動物の装飾の開発、古代の透かし彫り技法を新たな解釈で表現したディアトレッタ坏の制作など精力的に活動し、新たなヴェネチアン・グラスの姿を世界にアピールしました。
「風にそよぐグラス」を制作したジュゼッペ・バロヴィエールは、サルヴィアーティ工房に勤めた後、兄弟らと工房を立ち上げ、ガラス職人はもとよりデザイナー、経営者としてその才を余すことなく発揮しました。
同じく19世紀末ムラーノ島で活躍したガラス職人の一人、フランチェスコ・トーゾ・ボレッラは、エナメル彩や金箔で古代ローマ風の模様を描いた、古典主義的作品を制作し、描画の緻密さが高く評価されました。
19世紀のヴェネチアン・グラスは、伝統と革新に満ちあふれ、ムラーノ島のガラス職人たちは水を得た魚のごとく、しなやかで自由な発想の作品を次々と生み出しました。その洗練された高い芸術性は新たなヴェネチアの伝統となり、20世紀から21世紀へと脈々と受け継がれています。

ディアトレッタ坏

1880年頃 ヴェネチア
サルヴィアーティ工房

紫色金彩壷

1860年 ヴェネチア
フランチェスコ・トーゾ・ボレッラ作

2025年初夏 所蔵作品展「19世紀のヴェネチアン・グラス ─しなやかな造形─」

会期 2025年4月19日(土)から7月13日(日)まで(会期中無休)
時間 午前10時~午後5時30分(入館は閉館の30分前まで)
会場 箱根ガラスの森美術館
主催 箱根ガラスの森美術館
入館料 一般1,800円 高大生1,300円 小中生600円(税込)
会期 2025年4月19日(土)から7月13日(日)まで(会期中無休)
時間 午前10時~午後5時30分(入館は閉館の30分前まで)
会場 箱根ガラスの森美術館
主催 箱根ガラスの森美術館
入館料 一般1,800円 高大生1,300円 小中生600円(税込)

※開催期間、出品作品等が変更される場合がございます。

2025年初夏 所蔵作品展「19世紀のヴェネチアン・グラス ─しなやかな造形─」

会期 2025年4月19日(土)から7月13日(日)まで(会期中無休)
時間 午前10時~午後5時30分(入館は閉館の30分前まで)
会場 箱根ガラスの森美術館
主催 箱根ガラスの森美術館
入館料 一般1,800円 高大生1,300円 小中生600円(税込)
会期 2025年4月19日(土)から7月13日(日)まで(会期中無休)
時間 午前10時~午後5時30分(入館は閉館の30分前まで)
会場 箱根ガラスの森美術館
主催 箱根ガラスの森美術館
入館料 一般1,800円 高大生1,300円 小中生600円(税込)

※開催期間、出品作品等が変更される場合がございます。