Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ

展示作品のご紹介:船形水差

船形水差
(16世紀中頃|ヴェネチア)

透明なガラスで制作された船形の装飾水差。古代から、天然の素材を基に作られていたガラスは、含まれている不純物による発色が原因で、決して無色透明ではなかった。ヴェネチアでは13世紀末頃にこの不純物による発色を抑えるために、消色剤として二酸化マンガンを添加して無色透明なガラスを作り出し、より芸術的な作品へと昇華させていった。この船形水差も、装飾に少量の色ガラスを使用し、透明さがより引き立つように工夫されている。船のモチーフの器は、遠方からの富を運ぶ象徴として人気があり、船形水差が生み出される以前にも、カトラリー入れなどとして貴族たちの宴席を華やかに彩っていた。

ガラスの小鳥

クリスタル・ガラスのサクラに、ガラスの小鳥がとまっていました。

ビーズフラワー/桜

箱根ガラスの森美術館オンラインショップ「ビーズフラワー/桜」
https://ukai-online.com/category/H30006/HK000064.html
【希望の桜】その一枝に平和と希望の祈りを込めて…
こちらの商品は、売上の一部を「令和6年能登半島地震災害義援金」として寄付させて頂きます。箱根ガラスの森美術館とビーズフラワーデザイナー下永瀬美奈子は、箱根町を通し日本赤十字社へ義援金・救援金として継続的な支援活動に参加致します。

所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2025_festival/
会期:2025年1月25日(土)から4月13日(日)まで
本展では、ヴェネチアのカーニバルをテーマに厳選したヴェネチアン・グラスを展示。宴を華やかに彩る装飾グラスやコンポート、今にも動き出しそうな躍動感溢れるガラスの人形のほか、現代のカーニバルを撮影した写真家 坪谷隆氏の写真作品も合わせて紹介しています。ガラス職人たちの造形技術の高さが詰まったガラス芸術作品とともに、古き良き時代から現代へと続くカーニバルの世界をお楽しみください。

休館日のお知らせ

休館日のお知らせ
2025年1月14日(火)から1月24日(金)まで
展示替えの為休館いたします。

Closed day
January 14(TUE)-January 24(FRI)
We will be closed for maintenance in the building.

カメオ・グラス朝顔文香水瓶
(1887年頃|イギリス|トーマス・ウェッブ&サンズ社)

乳白ガラスに金赤ガラスを被せかけ、さらにその上に乳白ガラスを被せた素地から、カメオ彫刻によって白い朝顔文様を彫り出している。典型的なアール・ヌーヴォー様式のトーマス・ウェッブ&サンズ社特有の香水瓶。口金と栓は銀製。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで

カット・グラス魚形香水瓶
(1884年頃|イギリス|トーマス・ウェッブ&サンズ社)

魚形の香水瓶で本体は無色ガラスにカット技法が施されており、栓となる尾ひれが金属で作られている。19世紀前半、イギリスとアイルランドではカットで装飾した鉛クリスタル・ガラスの生産が急激に拡大していた。トーマス・ウェッブ&サンズ社は、この装飾で名声を高め、のちに被せガラスを用いたカメオ装飾技法で優れた作品を生み出した。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで

カメオ・グラス・チューリップ文香水瓶
(1884年頃|イギリス|トーマス・ウェッブ&サンズ社)

イギリスの名門ガラス工場であったトーマス・ウェッブ&サンズ社が、イングリッシュ・カメオ(手彫りカメオ技法)の大型香水瓶を発表したのは、アール・ヌーヴォーの最盛期の1880年から90年代であった。そのため、デザインは草花を中心に、鳥や小動物などをモチーフにして、繊細なタッチで彫刻を施した表現のものが多く、香水瓶の名品として今日なお、その人気は衰えを見せていない。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで

ペンダント形香水瓶
(1870年頃|フランス)

模造のルビーやトルコ石をふんだんに使った、イスラム宝玉細工風のペンダント形香水瓶。19世紀後半は、オリエントでの発掘がヨーロッパ社会を賑わした時代で、オリエント様式がいろいろな文化面に登場した。香水瓶のデザインにも、それを反映した作品が多く作られた。この香水瓶は、その典型的な一例である。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで

薔薇水撒水瓶
(17~18世紀|スペイン)
「アルモラータ」と呼ばれるガラス製薔薇水撒水瓶。玉脚の太い脚部で、台座は外側に折り返しがある。薔薇水を入れるための大きめの口と、撒水用の4つの細いパイプがあり、撒水する場合には、瓶を逆さにすると細いパイプから少量ずつ出てくる仕組みになっている。側面には紐状の装飾が熔着されている。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで

プロフィール

箱根ガラスの森美術館
箱根ガラスの森美術館
箱根ガラスの森美術館は、緑豊かな箱根仙石原にあるヴェネチアン・グラス専門の美術館です。

〒250-0631
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
TEL:0460-86-3111
FAX:0460-86-3114

リンク