Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ
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展示作品の御紹介:薔薇水撒水瓶
2025年01月07日 火曜 09時24分
薔薇水撒水瓶
(18~19世紀|ペルシア)
18世紀~19世紀にペルシアで流行した薔薇水を室内などに撒くために作られた瓶で、小さな把手を付けた球形の胴部と煙突形の首部、細長く優雅な曲線で伸び上がった撒水口の先端にはスプリンクラー弁のような翼が装飾され、極めて特色のある器形をしている。ペルシア産として古くから知られていた薔薇水は、アルコール蒸留によって、花などのエッセンシャル・オイルを抽出するようになる17世紀以前の時代では、唯一の香水として、ペルシアから全世界に向けて輸出されていた。したがって、ペルシアでは古くからガラス製の薔薇水撒水瓶が作られていたが、時代の流れの中で、その形式はどんどん変化し、それぞれの時代を特色付ける薔薇水撒水瓶が作り出されていった。その中でもこの18~19世紀の薔薇水撒水瓶は、最もユニークな器形を見せている。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
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