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展示作品のご紹介:レース・グラス蓋付ゴブレット
(16世紀末-17世紀初|ヴェネチア)

レース・グラスの模様を崩さずに仕上げるためには高度な熟練技術を要する。このゴブレットの模様は、少しの乱れもない。美しく優しい曲線の器形とともに、レースのコスチュームをまとった優雅な貴婦人のイメージをたたえた作品である。15~16世紀に世界的な名声を馳せ、ヨーロッパ貴族の憧れの的となっていたヴェネチアン・レースを、無色透明のガラスの中に封じ込められないものかと、ムラーノ島のガラス職人たちは技巧の限りを尽くして、レース・グラスの創作に取り組んでいた。そして16世紀中頃、遂にその方法を見つけだし、門外不出の秘法として守られる事になった。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/

【予告】特別企画展:香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~
会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
水晶や瑪瑙、ガラスで制作された香水瓶など約80点を展示いたします。

展示作品のご紹介:点彩花文坏

展示作品のご紹介:点彩花文坏
(16世紀|ヴェネチア)

青・赤茶・桃色等のエナメル彩で、口縁部と台脚部に縁取り連続文の連珠、花文の絵付けを施し、坏身下部に蛇行曲線と直線を交互に赤色と黄色・青色と赤茶色で絵付けしたオールド・ファッションド・グラス形式の坏。ヴェネチアン・グラス初期の貴重な作品である。坏身下部の文様は火焔を象徴している。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都

https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/

展示作品のご紹介:点彩コンポート
(16世紀初│ヴェネチア)

坏身の下部と台座の部分に稜線を施し、金彩と赤や青のエナメル彩で装飾されたコンポートで、初期ヴェネチアン・グラスの典型的なスタイルです。鱗文の金彩にはビザンチン文化の影響が、点彩技法にはイスラム・グラスの影響が見られ、ヴェネチアン・グラスの二つの起源が、見事に融合した作品となっています。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/

社告:箱根ガラスの森美術館「香りの装い~香水瓶をめぐる軌跡~」 来月19日から | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/202…

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— 箱根ガラスの森美術館 (@hakonegarasunomori.bsky.social) Jun 17, 2024 at 8:53

花弁文コンポート
(16世紀初|ヴェネチア)
皿部には、モール型による稜線が入っており、皿部、台部ともに緑に折り返しがある。開口部周辺は、鱗文を金彩で、点彩花文をエナメル彩で装飾した16世紀初期のヴェネチアン・グラスに特徴的な装飾である。また中心部には、花弁を思わせる幾何学模様が金彩で施されており、その中に、赤、青、緑などの色の点彩花文が描かれている。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/

【予告】特別企画展:香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~

https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/

会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

水晶や瑪瑙、ガラスで制作された香水瓶など約80点を展示。

獅子装飾乳白瓶
(1760年頃|ヴェネチア│ミオッティ工房)

中国よりマルコ・ポーロが持ち帰った白磁器に驚嘆したヨーロッパの人々は、その美しい白磁を手に入れようとしたが、ヨーロッパでの磁器発明は18世紀になってからのことであった。それまではこのような乳白色ガラスが模造磁器として作られていた。
乳白色ガラスはイタリア語でミルクを意味する“ラッテ”から“ラッティモ”と呼ばれる。この作品は、ヴェネチアで代々ガラス工房を営むミオッティ工房による作品で、瓶の中央にはヴェネチアのシンボル聖マルコのライオンが、型押しで付けられている。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月)

花装飾脚オパールセント・グラス・ゴブレット
(1880年頃|ヴェネチア|サルヴィアーティ工房│デザイン:ジュゼッペ・バロヴィエール)

ステム(脚部)の装飾が特徴的な大型ゴブレット。脚部は、縦モールの入った円環の内側と外側にひれ飾りが施され、その中心部には白い花の装飾が熔着されている。坏身や脚台部は青みをおびた半透明乳白色のガラス(オパールセント・グラス)を使い、幻想的な美しさをもつ作品に仕上げられている。ジュゼッペ・バロヴィエールのデザイン画に、同種の装飾坏が見られ、当初は蓋も付いていたと考えられる。ヴェネチアン・グラスの伝統を踏襲しつつ、新しい時代に合ったデザインを取り入れた事によって、サルヴィアーティ工房は、19世紀後半に大きな人気を博した。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月)

わらび形脚コンポート

(19世紀|ヴェネチア)

坏身部は青みをおびた乳白色ガラスを使い、その口縁部は広く、下方へと広がっている。縦モールの入った2本のガラスをねじった脚部にはピンク色のガラスに金彩を施し、その中央部には花の装飾が熔着されている。

脚部から左右に伸びる先端は、わらびのような草花をモチーフにした装飾が付けられ、春の訪れを感じさせる優しい色合いのコンポートに仕上がっている。

所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都

https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/

会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月)

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箱根ガラスの森美術館
箱根ガラスの森美術館は、緑豊かな箱根仙石原にあるヴェネチアン・グラス専門の美術館です。

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