Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ
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展示作品のご紹介:点彩コンポート
展示作品のご紹介:点彩コンポート
(16世紀初│ヴェネチア)
坏身の下部と台座の部分に稜線を施し、金彩と赤や青のエナメル彩で装飾されたコンポートで、初期ヴェネチアン・グラスの典型的なスタイルです。鱗文の金彩にはビザンチン文化の影響が、点彩技法にはイスラム・グラスの影響が見られ、ヴェネチアン・グラスの二つの起源が、見事に融合した作品となっています。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
毎日新聞:香りの装い~香水瓶をめぐる軌跡~
社告:箱根ガラスの森美術館「香りの装い~香水瓶をめぐる軌跡~」 来月19日から | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/202…
— 箱根ガラスの森美術館 (@hakonegarasunomori.bsky.social) Jun 17, 2024 at 8:53
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展示作品のご紹介:花弁文コンポート
花弁文コンポート
(16世紀初|ヴェネチア)
皿部には、モール型による稜線が入っており、皿部、台部ともに緑に折り返しがある。開口部周辺は、鱗文を金彩で、点彩花文をエナメル彩で装飾した16世紀初期のヴェネチアン・グラスに特徴的な装飾である。また中心部には、花弁を思わせる幾何学模様が金彩で施されており、その中に、赤、青、緑などの色の点彩花文が描かれている。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
【予告】特別企画展:香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~
【予告】特別企画展:香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで
水晶や瑪瑙、ガラスで制作された香水瓶など約80点を展示。
展示作品のご紹介:獅子装飾乳白瓶
獅子装飾乳白瓶
(1760年頃|ヴェネチア│ミオッティ工房)
中国よりマルコ・ポーロが持ち帰った白磁器に驚嘆したヨーロッパの人々は、その美しい白磁を手に入れようとしたが、ヨーロッパでの磁器発明は18世紀になってからのことであった。それまではこのような乳白色ガラスが模造磁器として作られていた。
乳白色ガラスはイタリア語でミルクを意味する“ラッテ”から“ラッティモ”と呼ばれる。この作品は、ヴェネチアで代々ガラス工房を営むミオッティ工房による作品で、瓶の中央にはヴェネチアのシンボル聖マルコのライオンが、型押しで付けられている。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月)
展示作品のご紹介:花装飾脚オパールセント・グラス・ゴブレット
花装飾脚オパールセント・グラス・ゴブレット
(1880年頃|ヴェネチア|サルヴィアーティ工房│デザイン:ジュゼッペ・バロヴィエール)
ステム(脚部)の装飾が特徴的な大型ゴブレット。脚部は、縦モールの入った円環の内側と外側にひれ飾りが施され、その中心部には白い花の装飾が熔着されている。坏身や脚台部は青みをおびた半透明乳白色のガラス(オパールセント・グラス)を使い、幻想的な美しさをもつ作品に仕上げられている。ジュゼッペ・バロヴィエールのデザイン画に、同種の装飾坏が見られ、当初は蓋も付いていたと考えられる。ヴェネチアン・グラスの伝統を踏襲しつつ、新しい時代に合ったデザインを取り入れた事によって、サルヴィアーティ工房は、19世紀後半に大きな人気を博した。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月)
展示作品のご紹介:わらび形脚コンポート
わらび形脚コンポート
(19世紀|ヴェネチア)
坏身部は青みをおびた乳白色ガラスを使い、その口縁部は広く、下方へと広がっている。縦モールの入った2本のガラスをねじった脚部にはピンク色のガラスに金彩を施し、その中央部には花の装飾が熔着されている。
脚部から左右に伸びる先端は、わらびのような草花をモチーフにした装飾が付けられ、春の訪れを感じさせる優しい色合いのコンポートに仕上がっている。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月)
展示作品のご紹介:ドルフィン形脚キャンドルスタンド一対
ドルフィン形脚キャンドルスタンド一対
(19世紀|ヴェネチア)
赤色のガラスで作られた一対のキャンドルスタンド。台、燭台、受け皿の部分にセレニウムを発色剤に使った赤色のガラスが使われており、ドルフィンは透明ガラスに金箔熔着したもので作られている。
ドルフィンの中ほどは、赤色ガラスで装飾してあり、目は中心が黒で周りが黄色いガラスチップがつけられている。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
展示作品のご紹介:獅子形水差
獅子形水差
(16世紀中頃|ヴェネチア)
ヴェネチアのシンボルで、福音書記者 聖マルコを表す獅子を象った珍しい形の水差です。注ぎ口だった尾の部分と金属でできていただろう台座が欠失していますが、ヴェネチアの獅子らしい威風堂々とした姿をしています。同じ形で、レース・グラスで作られたものが、イギリスのジェームス・ロスチャイルドコレクションに収蔵されています。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
展示作品のご紹介:船形水差
船形水差
(16世紀中頃|ヴェネチア|推定アルミニア・ヴィヴァリーニ作)
透明なガラスで制作された船形の装飾水差。古代から、天然の素材を基に作られていたガラスは、含まれている不純物による発色が原因で、決して無色透明ではなかった。ヴェネチアでは13世紀末頃にこの不純物による発色を抑えるために、消色剤として二酸化マンガンを添加して無色透明なガラスを作り出し、より芸術的な作品へと昇華させていった。この船形水差も、装飾に少量の色ガラスを使用し、透明さがより引き立つように工夫されている。船のモチーフの器は、遠方からの富を運ぶ象徴として人気があり、船形水差が生み出される以前にも、カトラリー入れなどとして貴族たちの宴席を華やかに彩っていた。
所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスと祝祭の都
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2024_festival/
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