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特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで
時代を彩る貴婦人たちが愛した香りとともに、水晶や瑪瑙などで制作された香水瓶や、神話や愛などの寓意を表現した香水瓶、新たな時代の香りのイメージを反映してデザインされた香水瓶など厳選した約80点をご紹介いたします。

花束形香水瓶
(1745~54年頃|イギリス|ガール・イン・ア・スイング窯)

緑の葉と茎を束ねて細い脚と台を作り、その上部に形作られた五弁の美しい白い花々の豊かな
ふくらみが、香水瓶となっている。花はスパニッシュジャスミン。芳香の最も強い花である。ガール・イン・ア・スイング窯の香水瓶の一つのアイテムに、ブーケ(花束)形があり、栓には花やつぼみが装飾されている。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

草花文卵形香水瓶
(1890~95年頃|ドイツ|KPMベルリン)
卵形香水瓶は、皇室専用であったためか、窯マークを入れられたものは無い。しかし、その作品の形式から、作られた年代が判明しており、この草花文卵形香水瓶は、ウィルヘルム2世皇帝時代の19世紀末に作られた作品である。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

キューピッド文卵形香水瓶
(1870~80年頃|ドイツ|KPMベルリン)

卵形の白磁に写実的な色絵を施した香水瓶は、ベルリン王立窯で皇室専用に作られたものでドイツ皇帝ウィルヘルム1世(在位1861-88)の時代からウィルヘルム2世(在位1889-1918)の時代にかけて作られた。ウィルヘルム1世時代に作られた卵形香水瓶には、人物像やエロス文、草花文などが多かったが、ウィルヘルム2世時代には、ドイツの名所旧跡や、名城、都市風景等がシリーズで製作され名声を博した。
それら作品の大部分はドイツ国内の博物館や美術館に収蔵されていて、ドイツ以外の国々で所蔵されているものは少ない。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
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会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

犬を抱く少年像香水瓶
(1745~50年頃|ドイツ|マイセン窯)

ドイツのマイセン窯は、ヨーロッパで最初に白磁が作られた窯であった。18世紀中頃からこの窯で作り出された、いわゆるロココ人形と呼ばれる磁器製小彫刻が爆発的な人気を博したが、そのモデルを使った香水瓶がマイセン窯で作り出され、磁器製香水瓶の始まりとなったのである。この犬を抱く少年もその一点であった。

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長形風景文香水瓶
(1735年頃|ドイツ|マイセン窯)
18世紀にフランスの宮廷社会で流行した雅な風景・貴人像を描いた雅宴画を、美しいポンパドール・ローズと呼ばれたピンク色の地色の中に描き込んだ気品に満ちた香水瓶。口金と台部に装飾金具を付け、栓には蝶形の彫刻が付けられている。マイセン窯の数少ない香水瓶の中の名品である。

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会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

ロック・クリスタル双耳瓶
(16世紀|イタリア|ヴェネチア)

水晶の塊から器、把手、台の部分をそれぞれ彫り出した後、花縄文、ロータス文等の文様をカットやグラヴィールを施して、金細工で接合した双耳瓶。水晶は永遠性や富と権威の象徴として、しばしば王者の装飾品の素材として使われた。とりわけ15世紀から16世紀のヨーロッパでは、水晶製容器は王侯貴族しか手にすることのできなかった高級品であった。この無色透明な水晶をガラスで再現するため、ガラス職人たちは精製や材料を工夫し、以後ヴェネチアをはじめ各国で様々なクリスタルガラスが生み出されていった。

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会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

アメシスト双耳香水瓶一対
(1770年頃|ドイツ)

アメシストの品格のある色彩と美しい縞目文様を生かし、純金の装飾金具で華麗なアンフォラ形に作り上げた貴金属細工の類稀な香水瓶一対。1770年頃のドイツの宝飾家の作を示す刻印が押されている。

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会期:2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで

ブローチ形瑪瑙香水瓶
(1820年頃|フランス)

19世紀初頭には、オーダー・メイドの高級香水瓶が大流行した。貴石や貴金属をふんだんに使った金銀細工師の手によるものが多かったが、その流行は19世紀末まで続いていた。この作品は、金細工や宝石象嵌等の技法から見て、パリの宝飾細工師の作品と推定されている。

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大理石香水瓶
(1880年頃|イギリス)
大理石を用いた卵形の香水瓶で、首部には銀製ねじ蓋が使用されている。日常使いの香水瓶として使用された。このような半貴石や石紋の面白い天然石も、香水瓶の素材としてしばしば利用された。

特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
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