Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ
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展示作品の御紹介:カメオ・グラス朝顔文香水瓶
カメオ・グラス朝顔文香水瓶
(1887年頃|イギリス|トーマス・ウェッブ&サンズ社)
乳白ガラスに金赤ガラスを被せかけ、さらにその上に乳白ガラスを被せた素地から、カメオ彫刻によって白い朝顔文様を彫り出している。典型的なアール・ヌーヴォー様式のトーマス・ウェッブ&サンズ社特有の香水瓶。口金と栓は銀製。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
展示作品の御紹介:カット・グラス魚形香水瓶
カット・グラス魚形香水瓶
(1884年頃|イギリス|トーマス・ウェッブ&サンズ社)
魚形の香水瓶で本体は無色ガラスにカット技法が施されており、栓となる尾ひれが金属で作られている。19世紀前半、イギリスとアイルランドではカットで装飾した鉛クリスタル・ガラスの生産が急激に拡大していた。トーマス・ウェッブ&サンズ社は、この装飾で名声を高め、のちに被せガラスを用いたカメオ装飾技法で優れた作品を生み出した。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
展示作品の御紹介:カメオ・グラス・チューリップ文香水瓶
カメオ・グラス・チューリップ文香水瓶
(1884年頃|イギリス|トーマス・ウェッブ&サンズ社)
イギリスの名門ガラス工場であったトーマス・ウェッブ&サンズ社が、イングリッシュ・カメオ(手彫りカメオ技法)の大型香水瓶を発表したのは、アール・ヌーヴォーの最盛期の1880年から90年代であった。そのため、デザインは草花を中心に、鳥や小動物などをモチーフにして、繊細なタッチで彫刻を施した表現のものが多く、香水瓶の名品として今日なお、その人気は衰えを見せていない。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
展示作品の御紹介:ペンダント形香水瓶
ペンダント形香水瓶
(1870年頃|フランス)
模造のルビーやトルコ石をふんだんに使った、イスラム宝玉細工風のペンダント形香水瓶。19世紀後半は、オリエントでの発掘がヨーロッパ社会を賑わした時代で、オリエント様式がいろいろな文化面に登場した。香水瓶のデザインにも、それを反映した作品が多く作られた。この香水瓶は、その典型的な一例である。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
展示作品の御紹介:薔薇水撒水瓶
薔薇水撒水瓶
(17~18世紀|スペイン)
「アルモラータ」と呼ばれるガラス製薔薇水撒水瓶。玉脚の太い脚部で、台座は外側に折り返しがある。薔薇水を入れるための大きめの口と、撒水用の4つの細いパイプがあり、撒水する場合には、瓶を逆さにすると細いパイプから少量ずつ出てくる仕組みになっている。側面には紐状の装飾が熔着されている。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
常設展示作品「お子さま用音声ガイド」
常設展示作品「お子さま用音声ガイド」
期間:2025年1月25日(土)~7月13日(日)
学芸員と対話しているような形式の分かりやすい音声ガイドです。
出演はホロライブプロダクションの博衣こより氏(子ども役)と儒烏風亭らでん氏(学芸員役)のお二人となります。
お手持ちのスマートフォンから、QRコードを会場で読み込んでください。展示作品の解説を視聴できます。独自アプリ等のインストールは不要です。普段使用されているブラウザでご利用いただけます。
※展示会場内ではイヤホンのご使用、またはスマートフォンのボリュームを下げてご利用ください。館内ではFREE Wi-Fiをご利用ください。
■5作品 合計約14分(無料サービス)
2025年初春 所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」
2025年初春 所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2025_festival/
会期:2025年1月25日(土)から4月13日(日)まで。
本展では、ヴェネチアのカーニバルをテーマに厳選したヴェネチアン・グラスを展示。宴を華やかに彩る装飾グラスやコンポート、今にも動き出しそうな躍動感溢れるガラスの人形のほか、現代のカーニバルを撮影した写真家 坪谷隆氏の写真作品も合わせて紹介しています。ガラス職人たちの造形技術の高さが詰まったガラス芸術作品とともに、古き良き時代から現代へと続くカーニバルの世界をお楽しみください。
展示作品の御紹介:グース・ネック形薔薇水撒水瓶
グース・ネック形薔薇水撒水瓶
(18~19世紀|ペルシア)
ちょうどアヒルの首、嘴、胴を想起させるような形の瓶であることから、一般にグース・ネック・ローズ・ウォーター・スプリンクラー(グース・ネック薔薇水撒水瓶の意味)と呼ばれている。イラン産の薔薇水を室内などに撒くための瓶で、この変わった器形は古くからイスラム・グラスなどにあり、13世紀頃にはドイツにも伝わって類似の瓶が作られていた。ドイツでは、それにクットロルフ(悪魔の酒瓶=器形がねじれていて奇形な形に見えるところから、そのように呼ばれた)という名称が与えられていた。この種の撒水瓶は、主としてイランのシラーズ地方で、18~19世紀に作られて、イランの上流社会に流行していた。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
展示作品の御紹介:薔薇水撒水瓶
薔薇水撒水瓶
(18~19世紀|ペルシア)
18世紀~19世紀にペルシアで流行した薔薇水を室内などに撒くために作られた瓶で、小さな把手を付けた球形の胴部と煙突形の首部、細長く優雅な曲線で伸び上がった撒水口の先端にはスプリンクラー弁のような翼が装飾され、極めて特色のある器形をしている。ペルシア産として古くから知られていた薔薇水は、アルコール蒸留によって、花などのエッセンシャル・オイルを抽出するようになる17世紀以前の時代では、唯一の香水として、ペルシアから全世界に向けて輸出されていた。したがって、ペルシアでは古くからガラス製の薔薇水撒水瓶が作られていたが、時代の流れの中で、その形式はどんどん変化し、それぞれの時代を特色付ける薔薇水撒水瓶が作り出されていった。その中でもこの18~19世紀の薔薇水撒水瓶は、最もユニークな器形を見せている。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
展示作品の御紹介:薔薇水瓶
薔薇水瓶
(11~12世紀|イラン)
イランで薔薇水が大量に作られるようになったのは、10世紀以降のことで、ヨーロッパや中国向けにも大量に、こうした薔薇水瓶に入れて、輸出されていた。中国、宋代の記録「宋史」や「宋会要」などにも、ガラス瓶に入れられた薔薇水がアラビア人によって宮中に献上されていたことが、しばしば記録されている。首部の膨らみは、薔薇水が一気に流れないように工夫された流れ止めで、今日のガラス瓶の口にもその機能が応用されているものが多い。
特別企画展:香りの装い〜香水瓶をめぐる軌跡〜
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2024
開催中:2025年1月13日(祝・月)まで
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